こんにちは。
院長の戸塚です。
すっかり暖かくなってきて、フィラリア予防の時期ですね。
さて、この時期にフィラリア薬を処方する際に毎年よく質問を受けるのが
「フィラリア予防っていつまでやるの?」
っていう内容です。
「12月まで行ってください。」とお答えしています。
ただ、12月というと
・そんな時期もう寒いから必要ないじゃないの?
・前の病院は11月までで良いって言われたけど…。
というご意見をよくお伺いいたします。
「12月まで必要なの?」と思うのもごもっともだと思います。
ただ、この12月というのはしっかりした科学的根拠があるのです。
フィラリアの感染期間はHDU(Heartworm Development heat Unit)※とい概念を用いて、気温から。算出されます。
※詳しく知りたい方は↓をご覧ください。
このHDUを用いて、気象庁発表の温度により神奈川県における感染期間が計算されています。
それによると、1997年〜2011年の間で一番遅かった感染終了日は11月11日(平均は11月3日)でした。
「あれ?11月じゃん。」と思った方、ちょっと待ってください。
ここで注意点は
フィラリア薬は感染して少し成長したフィラリアを駆虫するお薬です。
(実は感染を予防するお薬ではありません。フィラリア症にならないように病気を予防するという薬です。)
よって、11月11日に感染したフィラリアは少し経った時期にフィラリア薬を飲ませることにより駆虫する必要があります。
という事で、11月11日+1カ月=12月!!
となっているのです。
ご理解いただけたでしょうか?
特に最近は年々温かくなっていますし、自分達の生活環境の温度は気象庁発表の温度より多々ありますよね?
感染をしないためにも少し余裕を持って治療をすることが重要です。
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